こんにちは!こんばんは!こっちです!
今回は2022.1/28(金)に公開になった、DEAN FUJIOKA(ディーンフジオカ)さんのPure Japanese(ピュアジャパニーズ)の考察、私が考えるストーリーを書きました。
この作品は観た人の数だけストーリーが生まれるものだと思います。誰のストーリーが正解というわけではなく、一人一人が考えることに意味があると思っています。その前提で読んでいただければと思います^^
私は特にこの映画のメッセージ性に着目して考えました。今を生きる私たちが考えるべきことは何なのか?映画を通して考えていきたいと思います。
現状3回観ましたが、ムビチケがあと2枚あるので公開終了までにはあと数回観たいと思います。最終的に考えが変わるかもしれませんが現時点の感想になります↓
私的ストーリー概要
何者にもなれない「彼」
日本人の本質を突き詰めることで
他から認められる存在になれると思いこんだ
立石という存在が
自分の死を持って目的を達成する物語
日本という国
かつて私たちの先祖は、主人や国の為に命を使うことを美徳としてきました。しかし、現代の日本においてスポーツをのぞいて肉体的に戦うことはありません。日本人が本来持つ暴力的な思考は現代の日本において発揮されることはありません。
現代の日本で武器を持ち、戦いを求めるものが現れたら…即逮捕
戦争ともなれば、話は別ですが私たちが生きている中で武器を持って戦うことはないのかもしれません。
昔の人は自分の死に場所を選ぶことができました。※そのほかの原因は別ですが。
短命で、若くして命を落としてしまう優秀な方が多くいたかもしれません。
他に共感する力に優れ、勇敢で自分の命を使うことを厭わない忠誠心の塊
それが日本人の本質(大和魂)だとすると、私にもその魂が宿っているのでしょうか。
世界から見た日本は「勤勉、親切、真面目」などというイメージが定着しました。立石の第一印象そのままです。アユミはいい人と言い、祖父は人を殺せるだけの凶器が見えると言いました。
この2面性を持つ立石は日本人そのものなのかもしれません。
![こっち](https://kocchiblog.com/wp-content/uploads/2022/01/Screenshot_1-150x150.png)
冒頭の肉体美をもっと見たかったよ(よだれ)
仕事仲間がみんな優しいのが切ない…その中で二宮くんだけが立石を嫌っているのもリアルだな~って。でも上司優しすぎるのよ。なんていい上司。
楽屋の小道具とかも見たことないけどすごいリアリティあるんじゃないですかね。ディーンさんがここにオロナイン置こうって言ってたらめっちゃ面白い。
忍者映画増えるといいな~~。個人的にアクションが好きで見るけど、銃での戦闘が多いから漫画原作以外でも武器での戦闘シーンがある映画を日本でももっと見てみたいな。
PJキットと立石
私がPJキットを使い、日本人度を測ったとして数値の善悪で喜びも悲しみもしないでしょう。日本に対して愛国精神がないわけではないですが、日本人であることに固執する精神を持っている人が今どのぐらいいるだろう…私なら遊び程度にやるかもしれない。
それは無条件で日本人と定義されてきたからです。しかし、ガイジンと否定され続けてきた立石にとっては重要なことであったに違いありません。他に否定され、何者にもなれない彼だからこそ、日本人に固執したのだと思います。
立石は幼少期の環境から、誰とも分かち合えない孤独を味わってきました。遺伝子ルーツが日本であったとしても、使う言語が違えば輪からはじかれ、特別視される。また、その逆も然り。
彼にとって日本人になることが生きる目的になったとすれば、忍者・アクション俳優・日本刀…日本人の原点回帰へと情熱が向かっていったと想像できます。
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ディーンさんが武器とか茶道とかに興味津々な気持ちわかるんですよね。学生時代は剣道部・茶道部でしたから。立石の気持ちは理解できないけど、いつか海外に行ってディーンさんの苦労を少しでも理解できるといいなと思います。それを知っているのと、知っていないのとでは生き方が変わる気がする。
現実と妄想
「一線を越えないことの方が難しい」
時折流れるあの不穏なBGMから、現実と妄想を行き来しているような雰囲気を感じます。立石は現実から逃げるように妄想の中で他に必要とされる自分を思い描き、昇華することで日々狂気を封印してきたとしたら…
どこからが妄想で、どこからが現実?
虚言癖は妄想の延長かもしれない。
妄想を繰り返していくうちに現実と妄想の世界の境目がなくなってしまった…
これは立石の妄想かもしれないし、アユミの妄想かもしれない。はたまた2人の妄想が混ざり合った物語かもしれない…夢だったらいいのに…という希望を抱きたい私のストーリーですね。
会合でおじいちゃんと話をしているところから妄想がはじまったのかなと思ったりしています。
それかあのBGMは狂気の表現だったのかなぁ…
最後のシーンが最初のシーンと同じなのもループのように見えて面白いです。
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ピュア石って呼んでもいいですか。
立石はヤバイ男だけど、すごく愛せるなーって思う。ディーンさんが演じてるからっていうのももちろんあるんだけど、救いがあってほしいと思わずにはいられない。
立石の死
陣内との対峙は面白いです。ヤクザはある意味、忠誠心で動くピュアジャパニーズ。立石の一番の理解者は陣内だったら…エモい。
「遊びじゃないんで」
この言葉が立石という存在を対峙すべき相手として認めたことからくる言葉だったらエモい。
アクションって…初めは武器使っていても、最終的に肉弾戦になりますよね。ギリギリまで研ぎ澄まされた肉体と肉体とのぶつかり合い…とても美しいアクションシーンでした。陣内のオーラ、ヤバイ。
そして
線香花火…
燃え尽きて消えることで、初めて彼は100%「ピュアジャパニーズ」になった。
「Pure Japanese」のテロップの入り方…エモい。
恍惚な笑みは、やり遂げたことへの喜びだったのかもしれない。
はじめのシーンと同じ映像が流れ、立石が身体を鍛えていた神社に小さな芽がでていました。生まれ変わりなんてものは実際にありませんが、ルーツによって否定されることのない世界に彼が生まれてきますように。
そして立石の死はこの映画を見る全ての日本語人への生贄として、消えることではじめて意味を成すと仮定します。
未来に生まれるかもしれない「彼」の為に、私たちが変えていかなければいけません。
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世界一美しい吐血…
刺されるの待ってます?ピュア石さん…
別所さんのやられ方が…めっちゃ痛そう…じわじわ殺す感じが…あ、でもちょっと刺されたいとか思ってないですよ…?
その他思ったこと
言語OSについて
この発想は多言語を扱うディーンさんならではの思考で、日本語のみを扱う私には本当の意味での理解は難しいかもしれません。
私は中国語を勉強していますが、中国語は敬語はないですし(目上の人用の丁寧な言い回しは存在する)回りくどい言い方はしません。
なので、翻訳した時にニュアンスが違う状態で伝わってしまうこともあると思います。
英語を母国語としているTikTokerの方(帰国子女)の方は日本語で面接を受けるのがとてもハードルが高いと話していました。言いたいことが上手く伝えられず、敬語に気を取られている間に何を言おうとしていたかわからなくなってしまうとのことです。
日本語には曖昧なニュアンスで伝える言葉がたくさんあり、言っていることの本質が伝わりにくい、そして話している側も本心を言葉のチョイスから隠すことができる。自分をオープンに表現するには適さない言語なのかなと思いました。
日本人の3人に1人は内向型の人間だという調査があるようですが、そういった言語の影響を受けている可能性もあるのかな…
使う言語によって思考や表現の仕方が変わるというのは海外の「Psycological Science」で発表されているようです。
思考や表現の仕方は、その時使用している言語に依存するというものです。
とすれば、バイリンガルの方は2か国語の思考・表現が、トリリンガルの方は3か国語の思考・表現ができるということ…
この映画では○○人というのはその言語を使う人、「日本語人」という表現をしていました。
私たちは言葉の壁を超えることで他の国の思考や表現を理解し、わかり合うことができる。日本はもっと言語教育に力を入れるべきかもしれません。
立石は英語と日本語を操るバイリンガルです。彼は二か国語の思考や表現力を持った優れた人間でした。そんな彼を壊した社会は変えなくてはならない。そう思わずにはいられません。
個人的記憶に残っている・面白い・かわいい・萌えポイント
- 度々でてくる山と川
- 音響係で声も出しちゃう
- 音響係なのに化粧しちゃう
- 鼻の粘膜の説明
- ウーロン茶
- 立石が固まった時の仲間たちの表情
- 立ち回りの時に思いっきり刀をブンッ!
- チェンじゃなくてチャン
- 招き猫のダブルブッキング
- 招き猫パリーンからの目線
- 「いい気になるなよ!チャ↑イ↓ナ↑」の言い方
- PJキットを試した後のニヤリ
- アユミと江戸村デート
- 神社で両腕ピーンでペコリ
- 聞かれてもいないのに「アユミです」
- おじいちゃん「兄ちゃんもこっち座りな」
- 黒崎の事務所にてポールハンガーを持って近づく時の顔
- 僕はピュアジャパニーズだ
- お魚もぐもぐタイムからの「大丈夫です」からの「そうですか…」シュンまでの流れ
- ふんふん♫鼻歌タイム
- 葬式に紋付袴で登場
- ニュース番組を見たときの表情
- 紋付袴でバイク
- エア切腹後の復活の声
- 忍者スーツとバイクで颯爽と登場
- 陣内組が「いくぞ」で散らばるとこ
- 黒崎が手裏剣の的と化す
- 陣内に持ち上げられる
- 陣内にめっちゃ蹴られる
- 世界一美しい吐血
- 陣内を締め上げる
- 恍惚な表情
- クレジットのニャンまげ
まとめ
賛否両論が分かれる映画と話されてますが、観客の思考によって様々なストーリーが生まれる面白い映画だと思います。いわゆるオチのある映画も面白いですが、あー面白かったで終わるので記憶に残らず、あれってどういうストーリーだっけ?となることが多いです。
考える映画は記憶に残りやすい。メッセージ性が強い。観ることで終わる映画ではないので、自分の中で発展していきます。
次回作もすでに進んでいるとのこと!楽しみに待ちたいと思います☆
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